2019.11.5
中国映画「白雲之下」が東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞
第32回東京国際映画祭は、2019年11月5日午後に正式に閉幕し、受賞リストが発表されました。
華揚聯衆傘下の子会社である「旗帜メディア(Authrule Digital Media)」が出品し、北京電影学院教授王瑞氏が監督を務め、ジリムト氏(吉日木図)とタナ氏(塔娜)が主演した中国映画《白雲之下》(英語名Chogtu with Sarula)が見事「最優秀芸術貢献賞」を受賞しました!
トロフィーは、日本の有名監督廣木隆一氏(代表作《火花》など)から手渡され、同映画祭は、この映画に対して公式の発表として、「自然とユーモアによって、一種の現代生活の苦境を描いています。我々はこれまで見たことのない物語です。” とコメントした。
今年の東京映画祭には、115の国から1804本の映画が参加し、最終的に14本の映画がメインコンペティションに入選。そのうちわずか6作品が受賞しました。180本余りの中国映画が参加する中で、《白雲之下》は、メインコンペティションに入選し、かつ重要な賞を獲得した唯一の中国映画となりました。審査委員会主席の章子怡氏は、授賞式の後、《白雲之下》の劇中に登場する、チャクトゥ(Chogtu) とサルラ(Sarula)が、互いの心の声を打ち明ける場面が、とても好きです、と語りました。
■監督王瑞氏と総合プロデューサー王海龍氏が表彰台で受賞
王瑞監督は王海龍総合プロデューサーと共に表彰台に上がり、「この映画を撮る過程はとても楽しかったです。この間たくさんの困難に遭遇しましたが、私たちは真摯に向き合い、やり遂げました。この賞を獲得したことで、映画に対する真剣な姿勢こそが大事だと、よりいっそう強く感じることができました。”と語った。
■プレゼンテーター廣木隆一氏と監督の王瑞氏
《白雲之下》は、王瑞監督にとって第五作目の映画作品であり、この映画は、内モンゴル草原に対する愛によって描かれています。「私は、モンゴル人の生き方を描くことに関心があります。” とメディアインタビューで語っています。 「しかし、これは平凡な出来事であり——中国、アメリカ、日本、どこでも起こりえることなのです。私たちは、どうやって生活し、何をするかを決めています。あなたが自由に生活すれば、反対する人もいるでしょう。また他の人のルールに従って生活すれば、あなたは苦しむでしょう。これはとても大きな苦境なのです。」また王瑞監督は続けて、「当映画が、内モンゴル西部の風景をロケーションとして設定されているのは、貧困や劣悪な生活環境が理由で主人公が絶えず逃げ出したいのでは、という誤解を避けることが目的です。また多くの視聴者は、映画の中に登場するモダンさと、レトロな環境が共存しているさまに驚かれています。」と紹介した。王海龍総合プロデューサーは、「映画でご覧いただいたように、今日の内モンゴルには様々な生き方があります。我々と同じように、インターネットと携帯電話もあります。この映画は、これらの生き方を正確に描いているのです。“と説明した。
■全受賞チーム記念写真
映画《白雲之下》は、旗帜(上海)数字伝媒有限公司(Authrule Digital Media)、青年電影製片廠、無锡超導影視制作有限公司による共同出品作品ですが、王瑞監督を含む主要スタッフの多くは、中国映画教育の最高学府である北京電影学院出身であり、誠意の結集された骨太な創作品となった。この映画は、中国国内においても上映を予定しています。(写真出典©2019 TIFF)
■映画《白雲之下》ポスター
■第32回東京国際映画祭メインコンペティション受賞者リスト
東京国際映画祭グランプリ:《わたしの叔父さん》(デンマーク)
審査委員特別賞:《アトランティス》(ウクライナ)
最優秀監督賞:サイード・ルスタイ(《ジャスト 6.5》)
最優秀女優賞:ナディア・テレスツィエンキーヴィッツ(《動物だけが知っている》)
最優秀男優賞:ナヴィド・モハマドザデー(《ジャスト 6.5》)
最優秀芸術貢献賞:《白雲之下》(中国監督:王瑞)
最優秀脚本賞:《喜劇 愛妻物語》(日本 監督/脚本: 足立 紳)観客賞:《動物だけが知っている》( フランス / ドイツ)